ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア

knockin-on-heavens-door

Ben Sidran: Knockin’ on Heaven’s Door

村上RADIO 〜RUN&SONGS〜 で流れた音楽たち、
8曲目はベン・シドランの『Knockin’ on Heaven’s Door』。

ベン・シドラン、
2009年のアルバム『Dylan Different』の収録曲。

タイトルの通りボブ・ディランへのトリビュート・アルバムだけど、
歌詞はそのまま再解釈されたシドランの曲のカバーで構成されている。

フランス東部、
アルザスの農家でレコーディングが行われている。

イントロのクールなトランペット、
マイルスっぽい感じ。

最初に唄うのは、
ホルヘ・ドレクスレル。

ウルグアイ出身で、
2004年にウルグアイ人として初めてアカデミー歌曲賞を受賞している人。

受賞曲は、
ウォルター・サレス監督の『Diarios de motocicleta』で流れる『Al Otro Lado del Río』。

スペイン語の楽曲として、
初めてアカデミー歌曲賞を受賞した曲でもある。

Orignal by Bob Dylan

ボブ・ディランのオリジナルは、
1973年のアルバム『Pat Garrett and Billy the Kid』の収録曲。

Mama, take this badge off of me
I can’t use it anymore
It’s getting dark, too dark to see
I feel I’m knockin’ on heaven’s door…

―Bob Dylan – Knockin’ On Heaven’s Door

ママこのバッジを外してくれないかい
もう使い道なんてないからさ
何だか暗くなってきたよ 暗くて見えやしない
オレはどうやら天国の扉をノックしているところみたいだ…

このアルバムは、
サム・ペキンパー監督1973年の同名の映画のサントラでもある。

シングルでもリリースされて、
Billboard Hot 100では12位になっている。

TrackTitlePerformerWritten by
AKnockin’ On Heaven’s DoorBob DylanBob Dylan
BTurkey ChaseBob DylanBob Dylan
Label:Columbia Catalogue:4-45913 Date:1973

Cover by Eric Clapton

まあこのレゲエ調のカヴァー、
昔は結構好きだった気がするけど今久しぶりに聴くとそうでもない。

エリック・クラプトン、
1975年のシングル。

これって、
クラプトンが参加していたアーサー・ルイスのヴァージョンのフライングみたいなものだ。

Cover by Arthur Louis

だから、
アーサー・ルイスの方を聴けば明らかにそちらの方が良い。

こちらのカヴァーは、
1974年のアーサー・ルイスの同名のデヴュー・アルバム収録曲。

クラプトンが、
9曲中7曲で参加しているアルバム。

このアレンジが気に入ったのか、
参加後即自身で吹き込んでリリースしちゃったんだよな。

Cover by Guns N’ Roses

この曲のカヴァーの決定版は、
好みはあるだろうけどやはりガンズ・アンド・ローゼズだろう。

もちろん、
1991年のアルバム『Use Your Illusion II』のスタジオ・ヴァージョンは良い。

ただ1992年に東京ドームでライブを観た身としては、
スラッシュのギターが奏でるアリス・クーパー1975年の『Only Women Bleed』から始まるヴァージョンは堪らない。

Gabrielle: Rise

カヴァーではなくて、
この曲をサンプリングした曲はある。

ガブリエル、
2000年のシングル『Rise』。

これをディランが気に入って、
ガブリエルにサンプルを無料で使用することを許可している。

ただ、
ちゃんと共同作者としてディランもクレジットされている。

おまけ

天国の扉を叩いている、
でもその扉は開くのだろうか?

開かないかもしれないし、
そもそも扉だと勘違いしているだけかもしれない。

扉だとして、
中に入れるとしてもそれが天国だという保証はない。

そもそも天国が在るのかすらわからないし、
あったとしてもそれが天国かどうかなんてわからない。

まあそれでも、
天国の扉だと思って叩いている。

扉に行きつくには、
やはり天国への階段を上っていくのだろうか?

というわけで、
何曲か『Heaven』がタイトルに付いた曲をピック・アップしておこう。

今回は、
ジャズ縛りで。

My Blue Heaven

ウォルタードナルドソンと、
ジョージホワイティングが書いた曲『My Blue Heaven』。

ポール・ホワイトマン楽団が、
1927年に最初にリリースしている。

ヘヴンと言っても、
自分のお家。

自宅を天国と言えるっていうのは、
なかなか良いことだ。

For Heaven’s Sake

ドン・メイヤーとエリース・ブレットン、
シャーマン・エドワーズが書いた曲『For Heaven’s Sake』。

最初のリリースは、
1947年クロード・ソーンヒル楽団。

唄っているのは、
フラン・ウォーレン。

これも天国という意味ではなく、
For Heaven’s Sakeでお願いだからという意味になる。

Pennies From Heaven

アーサー・ジョンストンと、
ジョニー・バークが書いた曲『Pennies From Heaven』。

最初のリリースは、
1936年エディ・デューチ楽団。

唄っているのは、
ルー・シャーウッド。

このPennies From Heavenも、
思わぬ幸運とか予期せぬもうけものって感じでいわゆる天国じゃあない。

Heaven

デューク・エリントンが書いた、
『Heaven』。

1968年にニューヨークのセント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂で初演された、
エリントンの『Second Sacred Concert』をその後にスタジオで吹き込んだもの。

唄っているのは、
アリス・バブス。

これは、
いわゆる天国。

他にもまだまだあるけど、
今回はいわゆる天国が最後に出てきたのでこのあたりで。

Knockin’ on Heaven’s Door 関連Playlist

それじゃあ最後に、
番組で流れた『Knockin’ on Heaven’s Door』と関連曲プレイリストを最後に。

14曲、
56分50秒。

01 Ben Sidran: Knockin’ on Heaven’s Door
02 Jorge Drexler: Al Otro Lado del Río
03 Bob Dylan: Knockin’ on Heaven’s Door
04 Bob Dylan: Turkey Chase
05 Eric Clapton: Knockin’ on Heaven’s Door
06 Arthur Louis: Knockin’ on Heaven’s Door
07 Guns N’ Roses: Knockin’ on Heaven’s Door
08 Alice Cooper: Only Women Bleed
09 Guns N’ Roses: Knockin’ on Heaven’s Door(Live)
10 Gabrielle: Rise
11 Paul Whiteman and His Orchestra: My Blue Heaven
12 Claude Thornhill & His Orchestra – Fran Warren: For Heaven’s Sake
13 Eddy Duchin & His Orchestra – Lew Sherwood: Pennies From Heaven
14 Duke Ellington: Heaven

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