サーフィン・U.S.A.

surfin-u-s-a

Beach Boys: Surfin’ U.S.A.

村上RADIO 〜RUN&SONGS〜 で流れた音楽たち、
3曲目に流れたのはビーチ・ボーイズ。

おしゃべりのバックに流れていた曲は、
1963年にシングルA面でリリースされた『Surfin’ USA』。

Billboard Hot 100では最高位3位、
同チャートで初のトップ10ヒットとなる。

B面は、
ウィルソンとロジャー・クリスチャンが書いた『Shut Down』。

こちらも23位にランクインして、
このシングルはBillboard Year-End Hot 100 singles of 1963の1位となっている。

TrackTitlePerformerWritten by
ASurfin’ U.S.A.Beach BoysBrian Wilson / Chuck Berry
BShut DownBeach BoysBrian Wilson, Roger Christian
Label:Capitol Catalogue:4932 Date:4 Mar 1963

そして『Surfin’ USA』はその後すぐにリリースされた、
同名のアルバムのオープニング・トラックでもある。

リード・ヴォーカルは、
マイク・ラブ。

If everybody had an ocean
Across the U.S.A.
Then everybody’d be surfin’
Like California
You’d seem ‘em wearing their baggies
Huarachi sandals too
A bushy bushy blond hairdo
Surfin’ U.S.A.…

―Brian Wilson / Chuck Berry: Surfin’ U.S.A.

もしもアメリカを横断する海があって
みんなが海の近くだったら
きっと誰もがサーフィンをやるだろうな
カリフォルニアみたいにね
君もバギーパンツに
ワラチサンダルを履いて
ボサボサのブロンドヘアーで
アメリカをサーフィンするのさ…

Cover by yurie

yurie2017年リリースのアルバム、
『#Jam_In_Wonderland_2』の中でこの曲をカバーしている。

この曲のカバーって同じような感じか、
ロック・バージョンとか面白みがないものが多い。

だったらもう、
オリジナルで良いじゃんとなってしまう。

それとは違ってこのアプローチは他にはないもので、
サーフィンとか夏とかとは別の世界で面白い。

Cover by I.B.W.

このI.B.W.って、
全くわからないんだけど曲は面白い。

どうせこの曲をカヴァーするんだったら、
やはりオリジナル路線じゃないこういうアプローチが良い。

Chuck Berry: Sweet Little Sixteen

この『Surfin’ U.S.A.』の元うたはもちろんチャック・ベリー、
1958年のシングル『Sweet Little Sixteen』。

B面は『Reelin And Rocking』で、
どちらもベリーの書いた曲。

それで『Surfin’ U.S.A.』は、
ウィルソンが違う歌詞を『Sweet Little Sixteen』に付けたいわば替え歌みたいなもの。

だからクレジットは、
今では『Brian Wilson, Chuck Berry』。

でも最初は『Brian Wilson』だけだで、
その後訴えられて1966年以降はベリーも記載されるようになった。

まあ、
当たり前と言えば当たり前の話だ。

Cover by John Lennon

こちらもカヴァーはいろいろあるけど、
やはり同じようなアプローチのものが多い。

そんな中、
ジョン・レノン1975年の『Rock ‘n’ Roll』のカヴァーはちょっと違う。

テンポを落として、
フィル・スペクターらしい分厚い音のホーンセクションをバックに唄うジョンがやたらカッコイイ。

ビートルズ時代にもカバーしていて、
1994年にリリースされた『Live At The BBC』でも聴くことができるけど断然こっちの方が良い。

Cover by Animals

1966年『Animalisms』(UK)/『Animalization』(US)収録曲の、
アニマルズのカヴァーもカッコいい。

トム・ウィルソンがプロデュースした、
初のアルバム。

オリジナルのキーボード奏者アラン・プライス脱退後、
デイブ・ロウベリーが参加した初のアルバムでもある。

そしてオリジナルのドラマーのジョン・スティール脱退後、
バリー・ジェンキンスが加入していてそれぞれの音が聴けるアルバムでもある。

ちなみにこのカヴァーのドラムは、
まだジョン・スティール。

全英アルバムチャートで4位に達し、
17週間その座を維持した。

おまけ

1963年に初めて「サーフィンUSA」を耳にしてから、
長い年月が流れた。
ブライアンにとっても、
僕にとっても、
それはずいぶん重みのある歳月だった。
あらゆる予想を超えた種類の歳月だった。
そして、
とりあえず僕らはここにいる。
ワイキキの夜に、
やむことのない雨に打たれながら、
その空間と時間を共有している。
それは誰がなんと言おうと、
素晴らしいことであるように思える。
少なくとも我々は生き延びているし、
鎮魂すべきものをいくつか、
自分たちの中に抱えているのだ。

―村上春樹: 意味がなければスイングはない

アメリカには第二章というものは存在しないと、
かつてスコット・フィッツジェラルドは書いた。

しかしブライアン・ウィルソンの人生には、
第二章が紛れもなく存在したのだ。

それは昔のように決して派手ではなくとても静かなものではあるけれど、
間違いなく彼はまだ生き延びている。

残された者として、
鎮魂すべきものを抱えているにしても。

それはある意味、
生き延びてしまった者の1つの側面に過ぎない。

Surfin’ U.S.A. 関連Playlist

というわけで番組で流れた『Surfin’ U.S.A.』と、
流れなかったけど関連曲のプレイリストを最後に。

9曲、
26分02秒。

01 Beach Boys: Surfin’ U.S.A.
02 Beach Boys: Shut Down
03 yurie: Surfin’ U.S.A.
04 I.B.W.: Surfin’ U.S.A.
05 Chuck Berry: Sweet Little Sixteen
06 Chuck Berry: Reelin And Rocking
07 John Lennon: Sweet Little Sixteen
08 The Beatles: Sweet Little Sixteen
09 Animals: Sweet Little Sixteen

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